こんにちは。ちょいと前にかがみの孤城が金曜ロードショーでやっていまして録画していたのを最近見ました。
そして気になったので原作を読んでみたので感想を残しておきたいと思います。
書いておかないとすぐに忘れちゃうので。
とても良い物語でした。そして映画化すごくうまくやっているなと思いました。
細かいことを言えばあそこをこうしたらっていうのは出てくるものですが、原作の小説を2時間の映画にまとめるのすごくうまかったです。
映画を見てから小説を読んで、ここまで齟齬を感じなかったのは初めてではないかって思うくらいです。
ネタバレをとてもするので、見てない人、読んでない人はこれ以降は読まないようにしてください。
ネタバレあります! 注意!
かがみの孤城を金曜ロードショーで見た
かがみの孤城が地上波初放送されたが2024年の2月9日のことです。
金曜ロードショーで放送されました。
私はリアルタイムではなくて、録画してあったものを3月になってから見ました。
最初は撮ってあったから流しておくか、くらいの気持ちでつけたのですが次第にひきこまるものを感じました。
不登校の描写、母親の声が怖い
最初の方の母親の声がほんとうにいらついていてちょっと怖い。
不登校の描写はかなりリアルに感じます。
後半の母親はとても優しくなっていたので最初のあたりのキツさがとてもつらい
いきなりの鏡ぴかー!
いきなり鏡が光って取り込まれるの展開が早くてちょっと笑った。
いきなりのオオカミさま、そしてどうやって建てたんだよこれっていう孤城。
逃げるのは正しいと思う。
なんで階段にみんなずらして座ってるの。
いろいろルールを説明してくれるけれど、けっこう理不尽。
結局の所、この孤城がどんな力を使って作られていたのかとかそういう根本的な謎は全然とけないのでそういうところが気になる人はすっきりしないかもしれません。まあそれはそういうものだと飲み込みましょう。
少しづつ近づいていく関係
集められた7人の中学生。
少しずつ関係が深まっていく描写。
ウレシノの爆発でみんな不登校の生徒だと明確になったかと思いきや、リオンは不登校ではなかったとわかるので共通項がちょっとわからなくなる。
その後、アキの制服姿で同じ中学に通うはずだったけど通えてないという共通項が見えてくる。
パラレルワールドなのか?
マサムネの願いで一日だけ学校に行くことになったけれど誰とも会えなかった。
マサムネはパラレルワールド説を唱えるけれど、オオカミさまは否定。
このあたりで、何がずれているのかはうっすら気が付きました。
君の名は。を思い出す感じですね。
連帯責任
アキが5時をすぎても城から帰らなかったことで連帯責任でこころ以外がオオカミに食べられてします。
こころは願いの鍵を探してなんとかしようとするわけです。
赤ずきんちゃんと呼ばれていたのはフェイク。
注目すべきは集められたのは7人。そしてオオカミ。
ってことで、オオカミと七匹の子ヤギが本来のヒント。
言われてみれば効果音として時計の音がうるさいくらい鳴っていたのですよね。
バツ印がついているのは子やぎが隠れた場所で、それを回収することで各人の記憶を覗くこころ。
短い回想が続きますが、短いながら、みんなの状況がよくわかるのと共に、やっぱり時間がずれているってことがわかりやすく表示されていきます。
願いを叶える 腕をひっぱる
こころが願ったのは、アキのルール違反をなかったことにすること。
みんなでアキの腕をひっぱってこちら側に戻す。
たった一つの願いをそう使ったことにみんな後悔はない。
城が閉じる
願いを叶えると城は閉じる。
その最後に、スバルがマサムネに言った言葉がすごく心に残りました。
ゲームを作ったのは友達だと嘘をついたマサムネ。
その嘘を本当にするためにゲームを作る人になると言うスバル。
スバルの名前は昴、六連星。
作中でマサムネが言っていたゲームクリエーターの名前はロクレン。
ああ、ここに繋がるのか。
そう思いました。
約束は守られた。それがわかる。
名前で、約束が守られたことがわかるってなんか覚えがあるなと思ったのですが、これは竜の柩ですね。あ、新の方かな?
ちょっととんでもな小説なのですが、けっこう好きだったんですよね。竜の柩。
荒神と名乗るスサノオを知る虹人が、もう約束は守られたことを知るシーン、好き。
ががみの孤城の中で一番好きなシーンはこのマサムネとスバルのシーンです。なんだかとても好き。こころに残る。
リオンの姉
最後に、リオンの姉がっていうことが明かされて、最後にオオカミのお面を外してリオンに多分笑いかけたのだろうということがわかります。
神様にお願いしたんだろうけど、それでもこんな超常現象が起こっちゃう理由とかはさっぱりわかりませんが、それなりに感動的。
アキの未来
アキは喜多嶋先生だったということが明かされます。
めちゃくちゃええ人に描かれていた喜多嶋先生が、結婚で名字が変わっていて下の名前があきこなんですよね。
アキは義理の父?かなから性暴力にあいそうなところを孤城に逃げていて、それで帰れなかったわけなのでその後、その問題がどうなったのかはよくわからないですが、ちゃんと大人になれて、不登校の子どもを助ける立場になっているのでなんとかなったのでしょう。
願いが叶う
最初にモノローグで語られていたこころの願い。
そのままのようなリオンとの再会。
リオンがオオカミさまに願った「覚えていたい」って願いが多分それなりに善処されて叶えられたのだろうなと思いました。
いい映画だったな
見終わった後には、いい映画だったなという思いが残りました。
特にマサムネとスバルのエピソードが好き。
アキの喜多嶋先生はそうきたか!という驚きがあって良い。
ただ、
この孤城結局どういう力で成り立っているの?
とか
いくらなんでもここまで年代が離れていたらもっと気づきポイントあるだろー
とか
5時を過ぎたのに孤城にこころが行けたのはなんで?
とかツッコミどころは多いです。
そこら辺が気になっちゃうとあまり入り込めないかもしれませんね。
不登校の子の気持ちに「ああ、わかるな」って思えると引き込まれると思います。
かがみの孤城 原作を読んでみて
映画を見て気になったので原作を読んでみました。
本屋大賞でぶっちぎりの得票数で受賞している作品なのですね。
びっくりするほど齟齬がない
読んでみて驚いたのが、映画とほとんど齟齬がないことでした。
映画で私が受け取ったイメージと、原作を読んでいて頭に描くイメージにほとんど違いがありません。
映画の方が短い時間にぎゅぎゅっと詰め込んでいるので、原作を読むことで、ああこの場面はこんな気持だったのか、と補足されることはありました。でも原作を読んで、「映画と全然ちがうじゃん!」って思うことはなかったです。
省略されているエピーソードや簡素化されているエピソードはありましたが、それでもそのエッセンスは映画にあったなと思い当たるシーンが多かったです。
映画と原作については、
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何回か記事を書いているのですが、大体、結構違うなーって思うことが多いのです。
でもかがみの孤城の場合、読んでいてあまり違いを感じませんでした。
とても丁寧に映画化されていると感じます。
アキの補足
アキが喜多嶋先生だったということについては、原作の方が丁寧に描かれています。
アキのその後がちゃんとわかるのでそこは原作を読んで良かったなと思う部分です。
記憶はないけれど、あの日助けられた感覚は残っているアキが、こころと出会うシーンはとても良いです。涙が出ます。
原作と齟齬があまりない稀有な映像化例
かがみの孤城の映画を見て、それから原作を読みました。
読んでみて思ったのは、原作と映画に齟齬がないのはすごいな、ということです。
今まで、ここまで原作と相違がない映像化は初めてだなと思うくらい私が映画から感じたものと、原作を読んで感じたものは一緒でした。
映画は時間がなくて掘り下げが甘いというか、こころにだけ焦点があたっていて他の6人とオオカミさまに関しての描写が少ないです。
しかし、少ないなりに原作のエッセンスは残っていると感じました。
見てよかった、読んでよかった作品です。
ただ、ひとつだけ文句を言いたいことがあります。
調べたところ、金曜ロードショーでは最後のエンドロールがカットされていたようなのです。
このエンドロールではその後の7人の様子が、そんな奇跡は起こったというシーンが描かれていたようです。
なぜ、それを、カットした!!!
と、言いたい。
ネットで検索すると映画での入場者特典のポストカードの絵は見れるので多分そんな感じのエンドロールが流れたのだと思うのですが、見たかった!
期間限定で公式アカウントで見れたらしいのですが、私は録画をしていて最近みたのでもう公開は終了していました。
見たかった!