冬の花壇に植えたい花、植える花と言って最初に思い浮かぶのは何でしょうか?
やっぱり何を置いてもビオラパンジーだと思います。
秋口に植えつければ冬の間の寂しい花壇を彩ってくれて、春には満開の花をさせてくれるビオラが私は好きです。強くて育てやすいのがよいところです。
でもビオラだけだと高さがあまりでないのでちょっと寂しいなと思う時があります。
そんな時にストックです。いろいろほかのものも試してみたのですが、咲く時期の問題や育てやすさなどから最終的にストックに落ち着きました。
ストックの中でもおすすめするのは矮性で早く咲くタイプのものです。このタイプのものなら早めに種をまけば10月終わりくらいから開花し始めます。そして冬の寂しい花壇をビオラと共に彩ってくれます。
ストックはそれなりに高さがあるのでビオラとの相性もばっちりです。
問題は一重と八重の見分けが難しいことなのですが、家庭の園芸では一重も可愛いので愛でてしまえば問題はないです。
矮性ストックのすすめ
私がストックをとりわけ矮性のストックをおすすめするのは、お庭がとても華やかになるからです。
特に八重咲きのストックの華やかさはすばらしいです。
矮性ストックの良いところ。
矮性ストックを種をまいて育てる利点はいくつかあります。
発芽率がとてもよい。
ストックの発芽率はとても良いのです。ビオラパンジーの種まきはちょっと気を使うところああります。
けれど、ストックの種まきはある程度適当でもすごく発芽率がよいです。種の大きさもほどよく扱いやすいです。
種を買った場合、ストックは一袋に割と多くの種が入っています。大体40粒から60粒くらいと書かれているものが多いのですが、体感ではもっと入っている場合が多いです。
しかもストックの種はどちらかというとひねていた方が、長期保存していた方が発芽率がいい気がします。つまり、一回買って終わりではなくて、一度種を買えば何年も使えます。
発芽率がよいので、無駄まきする必要がないからです。
うちにあるストックの種で一番古いのは7年以上前のものだと思いますが、今年まいてもよく発芽しました。保存は冷蔵庫に入れています。
種まき期間が長く、種をまく時期によって開花時期を調節できる。
ストックの種まきの適期はかなり長いです。体感だと7月半ばくらいから11月はじめくらいまでまける気がします。
適温は20度くらいだと思われるのですが、そこから多少外れても発芽率が悪くなるくらいで普通に発芽しますしそこそこ育ちます。
種をまく時期によって開花時期がずれますので、逆算して種をまくことができます。
矮性ストックだと背が高くなりすぎない。
ここでのポイントは矮性のストックを選ぶことです。
普通のストックや切花用のストックを選ぶとかなり背が高くなって大雨や風が吹く時などは大変です。
矮性といっても元気にそだつとかなり高くなることもあるので、必ず矮性を選びましょう。
矮性は育つのも早く、分岐のよくしてとても華やかになります。
とにかく華やかで匂いもよい。
ストックの良いところは何よりもその華やかかです。ぱっと場を明るくしてくれる力をすごく感じます。
そしていい匂いがします。
ストックが咲いているとああ、ストックだなっとわかるくらい匂います。甘い匂いです。
八重はとても花持ちがよいです。
ストックは種をまくと八重咲きのものと一重咲きのものが半々の確率で出現します。
一重の花は可憐です。ちょっと背が高くなります。
八重咲きのものはとても花持ちがよいです。ずっとずーっと咲いています。花房が重くて倒れかかるほど良く咲きます。
ストックのここがちょっとと思う点。
ストックはとても華やかで冬の花壇におすすめなのですが、少し注意する点もあります。
加湿に弱い。
ストックは加湿を嫌うので水遣りに気をつける必要があります。
基本的には乾いてからたっぷりと、といういつものあれでいいのですが、これが簡単なようで一番難しいんですよね。
ストックは根っこがあまり強くない印象です。鉢の重さを覚えて表面が乾いていても鉢を持ってみた重さで水遣りをするようにするとうまくいくと思います。
かといって水切れをさせるとしゅんしゅんっとなるので心臓に悪いのです。
植え替えに弱い。
ストックはあぶらな科なので大根の仲間です。
この仲間は直根性といって、根っこが切れることにとても弱いです。
なので植え替えを嫌います。
一番いいのは直播で育てることです。けれども直播だと管理が面倒です。植え替えは苗が小さければ小さい時の方がよいです。
なので、店で売っている開花苗を買ってくるよりは、自分で種を撒いて、まだ小さいうちに定植することができるととても丈夫に大きく育ちます。
ただ、ストックは八重と一重が半々なので苗の状態でそれを見分けるのは素人には難しく、つぼみがつく前に定植するのは賭けになります。
風に弱い。
いくら矮性のストックでも高さは30~50センチくらいになります。
このくらいの高さになると風の影響はどうしても受けてしまいます。
春先は雨風が激しい時があるので支柱を立ててあげることも必要になります。ちょっと面倒ですよね。
連作を嫌う。
ストックは一応連作を嫌う植物です。
前年に植えたところに植えると育ちが悪くなります。
そういう植物はけっこう多いです。
ただ、私はあまり気にせず育てています。確かに最初に育てた時が一番きれいだったような気もしなくはないですが、毎年十分綺麗に咲いています。
気になるようでしたら、数鉢は新しい土で育てて、残りの鉢は再生した前年の土を使うようにすればいいのではないでしょうか?
おすすめの矮性ストックの品種。
私が育てたことがある矮性ストックについて簡単に覚書をしておきます。
タキイのストック キスミーシリーズ
タキイのキスミーシリーズはとても育てやすくてよいと思います。
私が好きなのはチェリーという色です。
一割くらいの割合で濃いピンクの色のものも出ます。薄いピンクがとても可愛いのです。
早生なので、種まきをして二ヶ月か三ヶ月くらいで開花します。
これは確か11月くらいの写真です。
これもキスミーチェリーだと思うのですが、12月はじめの写真だと思います。
11月くらいから翌年3月くらいまで脇芽を出してよく咲きます。切り戻しをするともう少し長く楽しむこともできます。
とても優秀なストックです。
種も安くて一押しです。ほかにもいろいろな色があって買うときに悩みました。
タキイのストックピグミー混合
タキイにはもう一種類矮性のストックがあります。
ピグミーという種類で、このストックのすばらしい点は本葉の形で八重と一重が選別できるという点です。
この写真に写っているピンクは多分キスミーの色の濃いやつじゃないかと思うのですが、白色のストックと後ろの紫のやつはピグミーだと思います。
葉っぱにちょっときざぎざっとしたのが入るのが八重で、ぎざぎざがないのが一重というわかりやすい選別方法です。
ピグミーは種が混合しか売ってない気がします。色んな色がでるので華やかになって嬉しいのですが、色によって背の高さと生育の良さに違いが出る気がします。
青系は背が高くなって育ちがいいのですが、白がどうも弱くて背が低い印象です。
あと葉っぱにぎざきざでわかりやすいかと思いきや、微妙な判定のものがでるので鑑定率100%にはなかなかなりません。
サカタ マイムミックス
サカタも矮性のストックの種を出しています。
マイムミックスですね。まいてみたことがあるはずなのですが、あまり印象に残っていません。多分ピグミーと混ざってしまったのではないかと思います。
いろいろな花色が入っているので華やかにしたい場合は良いと思います。
サカタには確かもう一種類ベイビーミックスというのもあったような気がします。
育ててみた感じでおすすめなのはキスミーです。
育ててみて、育てやすいと感じたのはキスミーチェリーが一番です。
品種が一つなせいでしょう。生育が揃っていて扱いやすかったのです。
ミックスは華やかになるのでそれもとてもいいのですが、色によって育ち方がかなり違います。色の多様性はビオラの方に任せて、ストックは好きな色を一色育てるのがまとまりができていいのではないかと思います。
思うだけで、今年まいてみたのは、キスミーチェリーとキスミーイエローとピグミー混合と自家採取した何色かわからないストックです。
今年の育成状況。
今年はちょっと早いかなーと思いつつ、7月25日にストックの種をまいてみました。
三日くらいで芽が出始めます。
さすがに暑かったので発芽率はあまりよくなかったのですが、それでもそこそこ発芽したので、8月10日にポットに植え替えました。
そのままろくに世話もしていないのですが、いまのところ元気に育っています。
あ、お世話していないと書きましたが、IB化成肥料は置いています。ちらちらっと白く見えているやつです。
これさえまいて置けばなんとなる!と思っている私はIB化成信者です。肥料をやるのってけっこう難しいのですが、これは置いておくだけで水やりの度に少しずつ解けて栄養を与えてくれるのでずぼらな人にぴったりです。
わかりにくいですが、一番左端の4株がピグミーです。後ろから二番目がちょっとぎざっと葉っぱがでているのでこれは多分八重です。
本当はこのくらいの大きさで定植すると丈夫に大きく育つのですが、できれば八重と一重を分けて植えたいのですよね。
残りはキスミー系なのでどちらなのかさっぱりわかりません。つぼみがつくとつぼみの形で見分けがつくのでもう少し定植は待とうと思っています。
二回目にまいたストックと三回目にこないだまいたストックもあるのですが、植える場所があるのか今からちょっと心配です。

育ってきたのでプランターに植えました。