こんにちは。映画「来る」の評判がツイッター上でけっこう良かったので気になってみてきました。
正直、予告編を見た限り「お前がどっか行けよ」のところで吹き出したのでギャグだと思っていました。
ホラーなんですね。
私にはホラー耐性がほとんどないのでホラーを見た経験がほとんどなくて見るかどうかをかなり悩みました。
見てみた感想としては、
「まったく怖くなかったけど、血がドバドバとか切断系、あと虫が駄目な人は見ないほうが良い。役者の演技が上手くて見終わって金返せとかはまったく思わないけど他人におすすめするかどうかと聞かれたら微妙。とにかく終わり方がすっきりしないのでエンドロール後なんかあるだろうと思ったら全く何もなかった」
です。
役者の演技が上手くて、特に柴田理恵が最高でした。2時間を超える映画ですが眠くなったりということはなく魅せてきます。
ただ、もやもやする箇所がちょこちょこあって、鑑賞後調べたら原作からの改変がけっこうあるみたいです。
思わず「そこ変えてるのかよ!」ってつっこみました。
原作はとても怖いようですが、私が映画「来る」を見た限り、ホラーという意味ではまったく怖さは感じませんでした。まあ怖い怖くないは個人差が大きい部分ですよね。
※追記 原作読んでみました。
「田舎がリアルで嫌になる」「反吐が出る」「ゲス!」「人の仕事を邪魔すんなよ!」ってのが主な感想です。
この映画を見たことに対して後悔はまったくしていませんが、なんかこうモヤモヤが残ってすっきりしないので「すっごい面白かったから見て!」と周りにおすすめする気にはなりません。
「見たいならいいんじゃないかな。見て損はなかったよ」って感じです。
以下ネタバレ感想を書きますのでまだ見ていない人はここでお帰りください。
映画「来る」へのつっこみネタバレ感想
今からネタバレ全開のつっこみをします。ネタバレ感想です。
なんかいっぱい器に水を入れて並べて鏡を割ってる
なんか廊下にいっぱい器が並んでいて水が入っていて、とにかく鏡を壊している男の人。
電話で淡々と指示を出す女性の声が聞こえて「アレを迎え入れる」とか言ってる。
よくある手法の、最初に出てきたシーンから時間が巻き戻って途中でストーリーが繋がるあれですね。
なんか雰囲気ある子どもの映像
なんか二人の子どもが遊んでいて、女の子がお山に呼ばれちゃったらしい。
なんか虫が出て来る。虫嫌い注意。
男の子に「あんたも呼ばれるよ、嘘つきだもん」とか言ってる。
多分ここ重要なはずって見ていたのですが、ホラーの序盤っぽい雰囲気作りがうまいなーって思いました。
あの程度でお山に呼ばれるなら田舎の子どもは全員呼ばれる
なんか女の子は虫を殺したりいろいろしたせいでお山に呼ばれているようです。
しかし、あんな殺生くらい子どもならやるでしょ。特に田舎の子どもならめっちゃやりますって。
あの程度でお山に呼ばれるなら田舎の子どもはほぼ全員呼ばれるのでは?って思います。
その割に神隠しにあったのはこの女の子だけっぽくてそこが謎です。
後のお山のアレの凶悪さから考えて一年に一人くらい消えていてもおかしくないのに。
二十年くらいで一人だけとかかなりおとなしい怪異じゃないですか?
最初の田舎の法事があるあるすぎてつらい
もうね「来る」という映画で一番怖かったの実はここでしょ?って思ったパートです。
喪服を来た男女の会話から、男の家の法事に婚約者の女が参加するっぽいのですが、田舎のいやらしさがここぞとばかりに描写れていました。うまいなーって思いました。
男の母親のセリフからこれが婚約者の初顔合わせみたいなんですが、どうなのそれ?
まだ結婚してないのに十三回忌に参加なんてします?葬式とか三回忌くらいならまだしも十三回忌って田舎でもなかなかあそこまで盛大にしないぞ?男の家はかなりな旧家なんだろうなって思いながら見てました。
そしてあの十三回忌の様子が見ていてつらいつらい。
あー田舎あるあるですよね。あのお寺にけっこうな親族が集まる感じとか走り回る子どもとか、その後の宴会での乱れっぷり喧嘩っぷり、すごく見ていてあるあるを感じました。
あのお義母さんもかなりうざったい田舎のおばさんっぷりをこれでもかって演じていてすごい。
表では褒め称えておいて本人いなくなったら即こき下ろすあの感じ「もう逃げて!その家地雷だから逃げて!」って思いました。
そんなところで「行かないで」って頼んだのに女性を置いて行っちゃう男と結婚しても幸せになれないよって見ていてわかります。
その中で騒いだ子どもへの脅かしとして「ぼぎわん」なる言葉が出てきます。
ぼきわんって何?
結局のところ、来るのは多分きっとこの「ぼぎわん」なんですが、この名前あんまりその後でてきません。
ひたすら「アレ」呼ばわりされています。
途中妻夫木が准教授に相談する時に出てきたくらいじゃないですかね。
見終わった後「で?ぼきわんって何だったの?」って思うわけです。
もうちょっとこう正体とか、なんで妻夫木が狙われたのかっていう理由が欲しかった。
まあそこは、「よくわからないけど、どうしたらいいのかはわかる」ってことなのでしょうけど。
背中の歯型からして犬神系なのか?喉の渇き
一応、映画を見ながら「ぼぎわん」の正体について考えたりはするわけです。
- 女の子がいなくなったので神隠し系
- 家にやってきて呼びかけてきて血の手跡を残していたので喋れる、手がある
- 後輩や准教授の症状が、背中の噛み跡、喉の渇き、衰弱
- 柴田理恵や妻夫木が体の一部を持っていかれている
- 子どもに取り付いたりした
- 芋虫が前兆?
- 鏡と刃物を嫌う
うーん。噛み跡とか体の一部を持っていく山にいそうなものって犬神系?って思ったりします。のども渇いてましたねえ。
狂犬病だと逆に水を恐れたりするのでちょっとその系統とは違うのか。
芋虫がとても特徴的に使われていたので、変態する何かってところなのでしょうか?
鏡と刃物を嫌うっていうのは怪異によくあるやつなのでこれだけで特定はしづらい。
本体は噛める何かなんだろうなって思うのです。そして憑依ができるなり、食べたものに擬態できる感じですかね。でも食べたわけでもない人の声を真似ていたので、食べるかじる印をつけるっていう条件は必要ない気もします。
マトコ姉の声を真似てましたけどマコト姉と接触すらしてないですよね?電話で声を聞いただけでは?
水を入れた器は好むものとして用意させたのだろうから、喉が渇くってのと共通するのでしょうか?
水を好む山に潜むもの。蛇系?でも蛇は噛み切らないですよねえ。丸呑み系。
とばっちりがつらい
見ていてつらかったのがとばっちりがひどいことです。
だってまず、
後輩がやられたのは何故?
って思いませんか?彼なんか会社の受付で「ちささんの件で妻夫木を呼んでくれ」って言われただけなんですよね。
そんな伝言聞いただけでなんであんなひどい目に合わねばならないのです?
てか死んでるし!あの人なんか悪い事した?
マンション引っ越しおめでとう会で外に出されたから?あそこの植物についてる芋虫が「あれ」を呼び込んでいるとか言われていたのであそこであれに目を付けられたのです?
中華料理屋営業妨害
中華料理店で柴田理恵に相談してたらなんか「あれ」が来ちゃって、応答するなって言われたたのに妻夫木が答えちゃうわけですよ。
そしたらもうぐわーってきてきゃーってなるわけです。
あの中華料理店かわいそうじゃないです?いきなり血まみれスプラッタで店の外にも謎の血の手形がぴゃーってついてるんですよね。営業妨害ですよ。
ユタのばあちゃんたちとタクシーの運ちゃん
なんかあれに対応するためにピンク髪マコトの姉のすっごい霊能力者さんが全国の仲間を呼んでいるわけですが、その半数がやられます。
そのやられっぷりを示すために登場したのが沖縄のユタのばあちゃん集団なんですけど、どう考えてもあれはお亡くなりになってますよね?
まだユタのばあちゃんたちはあれに敵対しようとしてきたわけで、とばっちりはとばっちりなんですが納得できなくもないのです。
けれど巻き込まれたタクシーの運ちゃん可哀想じゃないです?
病院の看護婦
ピンク髪マコトが入院していた病院の看護婦さんがツリーの飾り付け途中に意味もなく犠牲になっていました。
あの人死ぬ必要あった?
お山に何の関係があるの?
いっぱい亡くなる霊能力者
かなりの数の霊能力者があれにやられたようなのですが、日本の霊能力者の実力者の半数がやられるってかなりあれは凶悪です。
でもマコト姉はあれよりもっと緊急性の高い仕事がいっぱい入っているらしいのです。そう考えるとあれが強いのか日本の霊能力者が弱々なのかよくわからなくなってきます。
片田舎のお山にいる怪異ってかなり雑魚っぽい気がするんですよね。犠牲者もだいぶ昔に女の子一人っていう可愛い怪異だったのに、なんでいきなりそんな力をつけたのか?
娘ちさに増幅装置的な能力があったにしても強くなりすぎでは?
最後マコト姉の生死も不明で終わるのですが、あれはどうなの?
生き残った霊能力者半数で周りを固めてたけどその大半もお亡くなりでしたよね?
少なくとも柴田理恵は白目剥いててお亡くなりっぽく見えました。ってことは日本の霊能者ほぼいなくなってない?
日本のこれから大丈夫?多分大丈夫じゃないですよね。
ぼきわんはいつ来たのか?
映画を見ていると、視点がくるくる変わるのでついていくのが大変です。
視点が変わることによって見えていたものが違って見えてくるっていうのが描写の妙というものでしょう。
その中で、最初の妻夫木視点では怪異であったことが、妻の告白により妻の自演?であったことが明かされます。
んじゃ、そこは怪異から除外して考えなければなりません。具体的には一回目のお守りバラバラ事件ですね。
ぼぎわんがいつ来たのか考えてみます。
- 妻夫木が少年の時
- 娘を妊娠中に部下を通じて呼び
- 一回目のお守りバラバラの時は実は来てない
- 二回目のお守りバラバラ事件の時
- 中華料理店で柴田理恵に
- マンションで刃物と鏡を処理した後に
その後はいっぱいきてますので省略。
少年のころに来た
まず妻夫木が少年の頃に来ています。
幼馴染の少女を連れて行ったものカウントすると、2回来てますよね。
しかし、あの時の妻夫木「いません!」とか言ってたのでめっちゃ応答しちゃっているのですが、どうして無事だったのかが謎です。
応答してもこちらから招き入れなければ、開けなければ問題ない?って思ったのですが、それだと応答しただけで片腕持って行かれた柴田理恵が意味不明です。
幼馴染ちさ、マコト、娘ちさはまるっと体ごと消えている。その他はあれに出会うと血まみれスプラッタで部位欠損や傷跡ありです。
これは呼び声に素直に応じるかどうであれの対応が変わるのでしょうか?
大きくなるまでどうして無事だったのか?
見ててすごく謎だったのが、妻夫木が襲われるのがどうして今なのかってことです。
小さい頃にツバつけたんだったらもうちょっと早く手を出してもいいのでは?って思います。
田舎を離れたことで無事だったのか?って思うのですが、怪異は東京までよっこらしょってやってきてるわけなので京都の大学に進学したくらいでは逃げられないですよねぇ。
何かが妻夫木を守っていた、と考えるべきでしょうか?
少なくとも何かトリガーがないといきなり今襲われるってない気がするわけです。
さて、何がトリガーなんでしょう?
娘の存在?
娘ちさの存在がトリガーなのか?って考えてみます。なんか手なづけて利用してたっぽい感じにマコト姉が言ってましたから、可能性はある?
でも最初の怪異の後輩とばっちりは腹の中にいる時から始まっています。
さすがにこう産まれてもいない自我もない状態でいきなり怪異のトリガーにはならないんじゃないですかね。
ってことでトリガーが娘が原因とは考えにくい気がします。
ではタイミング的におばあちゃん?
あとあの時期に何かあったかなぁって思い返すと出てくるのが、孫を楽しみにしていたのに危篤状態になったっぽいおばあちゃんです。
そう言われればあのぼけたばーちゃん、法事の時に闇を指差して何かに呼ばれたとか言ってましたよね。
おばあちゃんが妻夫木を守っていたのだけど、亡くなったことで押さえがなくなりあれが活動できるようになった説、ワンチャンあるかもしれません。
思えば、あのおばあちゃんの声もあれは真似していたのですよね。
准教授の怪しさ
あの京都の民俗学の准教授なんなの?
確かに結婚式の二次会から奥さんと妙に距離が近いとは思ってた。
思ってたんだけど、なんかかなりネジ曲がった感じでした。
妻夫木と大学で何があったの?かなり因縁こじれてなければああいった形の執着にならない気がするんですよね。
妻夫木が寝た相手を寝取るのが趣味っぽかったわけです。えっ?それって妻夫木が好きだったの?ってなりました。
あの御札は一体?
途中で出てきた准教授がくれたという妻夫木の仏壇に飾られていた御札が謎なんですよね。
あれを写真に撮っていた岡田くんがあれは魔導札だ!とか言い出すわけですが、それどこで調べたの?ネットで画像検索したら出てきたの?
まあ魔導札だったとしてそれって民俗学をかじったくらいで作れるものなの?もっと別の才能いりません?才能がないとすると才能を補うくらいの強いドロドロとした情念というかエネルギーが必要ですよね。
そしてあそこに置かれたタイミングはいつなの?
仏壇に置いてあるってことは妻夫木が死んでからっぽい気がするのですが、そうじゃなくて奥さんが妊娠した時にお守り代わりに贈ったとするならそれがトリガーってことですか?
マコトが初めて妻夫木に会った時に「あの准教授の人もなんか変だった」って言ってた気がするのでその時点でもう魔導札による呪いで人を呪わば穴二つで背中にあれが来ていたの?
准教授はアレを知らない
ただ、ここで問題になるのが、准教授はぼぎわんのことを知っていたのか?っていうことです。
居酒屋で一回目のお守りズタズタを持ってきて相談した時にはじめて「ぼぎわん」って名前を聞いたような反応でした。
妻夫木も子供の頃のことは忘れていたっぽい感じなので京都の大学生時代に話したってこともなさそうです。
ってことは准教授は「ぼぎわん」については何も知らず、ただ何か悪いものを呼び寄せるものとして「魔導札」を渡したってことになるのでしょうか?
ということは、妻夫木が目をつけられていたぼぎわんと、准教授が呼んだものが別物という可能性もあります。
だって、後輩と准教授の呪われ方は共通しているのですが、他は血まみれスプラッタで部位欠損か丸呑み系じゃないですか。
なんか系統が違うんですよ。
あーでも後輩の場合は「ちさ」って名前が出てきてるので妻夫木の田舎の少女つながりですよねえ。なんかここら辺はもう考えても無駄って気がします。
ゲスな夫が嫌い
もうね、ここらへん上手いですね。
めっちゃ妻夫木のゲス夫っぷりが堪能できました。
もうあの田舎の法事の時点で地雷臭がぷんぷんしてましたけど、その後の結婚式ももう見ててつらい。
あのチャラくてハリピで口先だけで人生へらへら渡ってきた感じすごい出てました。
妊娠した奥さんに引っ越しさせて引越し祝いのパーティで働かせて、つらいって言っても無視のあたりもうダメ。
ゲスい、とてもゲスい。しかも社内不倫しまくっている。
そりゃ後輩になじられるでしょ。
そして、あの良い夫ぶったブログも気持ち悪くて気持ち悪くて。
娘をだしにして食事に誘うあの感じとか、泣いている娘のおむつ一つ代えられないくせに育児論をぶっぱなすところとかもう全部無理!!って思います。
それなのに彼視点で言えば、完璧な夫、完璧なパパだったし、彼なりに娘のことは想っていたってのがまた。
奥さんの変貌ぶり
ゲス夫がお亡くなりになった後は、奥さんに焦点が当たります。
夫視点で見ていたあの件やあの件が奥さん視点だとこういうことでした。っていう展開ですね。
あーやっぱり准教授とはできちゃってたんですね。まああの夫だと仕方ないって思ったりします。
でもあの准教授、妻夫木の社内不倫相手も食ってたし、どんだけ妻夫木のストーカーなの?
てか、妻夫木がいなくなった時点で妻夫木の妻と子どもに価値はなくなる気がするんですが、そうじゃないのかなぁ?あの御札をいつ贈ったのか不明ですが、妻夫木の子どもが不幸になることを願っていたのでしょうか?
奥さんが勤めているスーパーの店長役の伊集院さんも上手かったですね。
それやこれやでブチ切れた奥さんがいきなりケバくなったのにびっくりしました。
あんな母親みたいにはなりなくないっていう思いから抑圧されてた本性が出たって感じなんでしょうが変わり過ぎでは?
それでも一応娘ちさを守ってあの最後なわけですが、奥さんがやられる必然性もあんまりない気がするんですよね。
妻夫木は小さい頃に目をつけられていたけど、奥さんは別に山になんにもしてないですし。
ちさは妻夫木の血を引いてるから狙われている、のか?
最終的な解釈としては親から無視されてたちさがお山の「あれ」を呼び込んで遊んでいたってことなんでしょうか?
霊能者たちの扱い。戦い。
この映画の見どころは後半の霊能力者総結集!総力戦であれを倒すぜ!ってところだと思っていたのです。
エンターテイメントサイキックアクションっていうんですかね。
すごくすごく期待していました。でもそこがちょっと不完全燃焼です。
すごく面白かったパートなのでどうせならもっとそこに注力してほしかった。あきらかに尺が足りていません。田舎の法事のいやらしさをやるよりここに時間をさいてほしかった。
柴田理恵がすごく良い
私がこの「来る」という映画をみてよかったなって思うのはこの柴田理恵がすごく良かったからです。
最初のマトコ姉に「テレビにも出ている方です」って紹介されて動画を見たら半裸の男を榊かなんかでバシバシやってるやらせっぽい映像からして最高でした。
素敵ーってなります。
めっちゃ迫力と重みのある演技で素敵すぎです。最初色モノっぽく出てきたのにかなり本物の霊能力者だし、片腕がなくなって退場かと思いきや、いい感じに復活です。
総力戦に参戦です。そしてさまよっていた妻夫木をナイフで刺して「痛み」について語るところとか最高です。
ほんといい役者だなぁって思いました。もうね、柴田理恵のためだけに見てきて!って感じです。
新幹線のおっさんたち好き
ユタのおばあちゃんたちについてはもう上で書きました。
その後、そのことを察知したのか新幹線に乗り合わせていた男性霊能力者たちが「やばいな」って立ち上がってバラバラに行動しだすところ好きです。
なんかいい。あそこいい。好き。
カプセルホテルで狩衣とか着出すの最高
めっちゃ受けたのが、カプセルホテルに泊まった霊能力者たちがカプセルホテルの狭苦しいところで衣装を身に着けていた場面です。
狩衣みたいなやつを着てぽっくりとか取り出しちゃうわけですよ。
あそこ最高です。あそこ好きです。あんなのを延々見ていたかった。
なんでもごっちゃにするの好き
柴田理恵が琴子ちゃんの祓いはなんでも利用してすごい、みたいに解説していましたが、あの神道も仏教も何もかも使えるものはなんでも使うごちゃ混ぜ感は素敵でした。
巫女は舞うし、念仏は唱えるし、祝詞も唱える。
いいですね、もっとやれ!って思いながら見てました。
舞台を整える強引さ
あそこらへんがシンゴジラに例えられていたんですかね。
有り余る権力と技術力を持って、マンションの駐車場?遊び場?まあ前の土地を強引に除霊装置へと変身させる様は素敵でした。
え、そこに舞台組んじゃう?祭壇作っちゃう?玉砂利引いちゃう!?
ってあれですね。
権力の使うどころが素敵ー!
鶏が鳴きます けーこー
ここも笑いました。
「まず、鶏が鳴きます」って琴子ちゃんが言うと、多分四神に対応する場所で霊能力者が鳴くわけです。
「けーこー」って「コケコッコー」じゃないところに美学を感じます。
まあ四方を守っていた霊能力者も最後力尽きて血ぃ吐いてましたね。彼らもお亡くなりになったのでしょうか?
ファブリーズ的なもので除霊
笑いどころとして、そしてなんでも使えるものは使う琴子ちゃんの演出としてファブリーズ的なやつが出てきました。
今はこんなのも使うみたいですね、ってシュッシュしてました。
その後、岡田がすごい勢いで自分にシュッシュしていたのには笑いました。
最終的に岡田は助かったのできっとファブリーズはよく効くのだと思います。
琴子最高
ピンク髪のマコトの姉のすっごい霊能力者の琴子のキャラがとても好きです。
彼女がメインになってからはサクサク物事が進むので気持ちいですね。
それだけに、岡田!マコト!お前たちはどうして琴子ちゃんの邪魔をするんだ!?
お前らが邪魔しなければさくっと「あれ」を祓ってサクッと気持ちよく終わったのにって思います。
人の仕事を邪魔するな!って見ていて思いました。
琴子が主人公の映画ならきっとスカッとしたものになるでしょう。見たい。
マコトの指輪はどうなったの?
そういえば、マコトの指輪の扱いがなんかよくわからなかったんですよね。
マコトが襲われて一命をとりとめて、琴子のタバコの煙ふーってして助けた時に「指輪をしていればここまではならなかったのに」って言ってましたよね。
その指輪はどうやらマコトがちさとお風呂に入った時にちさの背中の傷を見て何か思うところがありちさに付けてちさの守りにしようとしたっぽい描写だったのですが、その後それによってちさが助かったとか、そういうオチがなかったように思います。
マコトは自分の守りを減らして危篤に陥っただけなの?
あの指輪なんか伏線だったんじゃないの?
最後すっきりしないんですけど!
映画「来る」を見て、一番こうもやっとしたのが終わり方です。
だって、あれ終わってます?
琴子がちさを抱えた岡田を突き落としたのはそれが一番安全な脱出ルートだったからだと思うのですが、それならその後マコトに「行きなさい!」とかいうのがよくわかりません。
マコトはその後普通に階段かエレベーターで下に降りたものと思いますが、それなら別に突き落とさなくても逃げれたのでは?
あの部屋から大量の血がブシャーって吹き出してましたが、琴子はどうなったの?
あれはどうなったの?琴子生きてるの?
血まみれの岡田に怯むことなくレジ打ちするコンビニ店員すごいな。関わりたくなかったんだろうな。
そして、最後のオチが「オムライスの夢」ってどうなの?
なんかよくわからないです。「あれで終わりってそれはないだろう!?」ってエンドロール後に何かあるよね?って見ていたのですが何もなく終わりました。
とても不完全燃焼です。
映画「来る」鑑賞後は原作を読むべき!?
いろいろつっこみましたが映画「来る」は見てよかった映画です。
見ていて眠たくなったり、長いなーこの映画って思ったりすることなく見終えることができました。
これは一重に役者さんたちがすごいです。演技力すげーって思う映画でしたね。
ところどころ笑いどころもあり、霊能力者大集結とかの場面はとてもおもしろかったです。
ただ、結局のところ「何が来たの?」「結局どうなったの?」っていうもやもやが残る映画でもありました。
あえて、そういう作りにしたっぽいのですが、個人的な感想を言わせてもらえばすっきりしないです。
多分これ、原作を読んだらかなり解消しそうなんですよね。映画鑑賞後、原作と映画を比較検討している記事をいくつかみたのですが、びっくりする箇所が改変されているようです。
これはもう、原作を読むしかないのか。けれど原作はめちゃくちゃ怖いらしいのです。
私は映画「来る」はまったく怖くなくて拍子抜けしたと共に安心しました。だって怖いの苦手なんですよ。グロとか血とか虫とかはけっこう耐性あるんですが、怖いのは苦手です。
なので読むのをすごく躊躇しています。めっちゃ怖いってどのくらい怖いのー!?
とばっちりで人が死ぬのが納得できないって思った映画を思い出したので、貼っておきます。

「空海」もかなりとばっちりでいろいろ死んでいて、ついでになんで今呪うのかな?って「来る」と同じような疑問を抱いた映画です。
思い返すと似てますね。ある人視点で伝えられたことが別視点から見ると違ってたって物語でもあります。